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2025.4.27 日本学術会議法案に関する声明
日本学術会議法案に関する声明
2025年4月27日
東京地区大学教職員組合協議会(都大教)幹事会
日本学術会議法案が第217回通常国会において審議されています.これに対して日本学術会議は4月15日に開催された第194回総会で「次世代につなぐ日本学術会議の継続と発展に向けて~政府による日本学術会議法案の国会提出にあたって~」を発出しました.
この声明では,ナショナルアカデミーとして組織が満たすべき5要件(①学術的に国を代表する機関としての地位,②そのための公的資格の付与,③国家財政支出による安定した財政基盤,④活動面での政府からの独立,⑤会員選考における自主性・独立性)を示し,国会において修正の可能性を含め十分に慎重な審議をすること求めています.また,この総会では「日本学術会議法案の修正について」も決議され,上記5要件の充足と,会長が示した5項目の懸念をすべて払拭することを求めています.
これまで,国立大学の法人化により運営交付金の削減,競争原理の導入,「ガバナンス改革」等によって大学における自治が制限される事態を,国立大学法人・公立大学法人の労働組合で構成する都大教は身をもって経験してきました.日本学術会議が特殊法人となると,予算・会員選考等を通じた政府の監督強化により,日本学術会議の自立性が失われ,日本の学術の自由と独立に否定的な影響が生じることを私たちは強く懸念します.
都大教幹事会は,日本学術会議の今般の声明と決議を支持することを表明し,日本学術会議法の審議においてその趣旨が誠実に履行されること,それらが満たされない場合は廃案とすることを求めます.